本文へスキップ

慶應義塾大学医学部臓器再生医学寄附講座
小林英司研究室
                                                                   









生きた学問へHEADLINE


 医学は基礎研究から始まり、臨床研究、そして登録研究を経て、医療として確立します。
   医学を志した諸君には、その多様な研究領域で、一生涯学ぶことができます。 その過程は、20-30年のサイクルと言われています。 つまり、自分が医師になりどの分野にのめりこむかは、自分のおかれた環境にも左右されますが、じっくりと病める患者さんのために高い志を持ってほしいと思います。
   例えば、基礎研究でネズミで生理活性のあるものがわかったとします。しかし、それが人に薬として投与されるまでに、平均で11年、約1000億ものお金がかかります。 さらにそれが、一般薬として臨床で使用できるのは、2-3万に1つの世界でもあります。 そしてその薬が患者さんに投与されて、効果や副作用がわかってきます。安全に有効に使うためにガイドラインが提案され、それに従い臨床研究が行なわれます。 さらにそれらの患者さんが登録されその長期予後が登録研究で明らかになります。それ故、医学・医療のサイクルが20-30年と言われるのもわかると思います。 これから医師となり、そのサイクルの中に皆さんは、入っていくことになります。
   一方、臨床は一通りわかるようになるには7-10年の歳月が必要とされます。地域医療や総合医療は、その面で医療の基本を学ぶよい機会です。 そして専門医療を勉強して優れた臨床医を目指すことになります。また基礎医学は、自然科学の一部でありますが、医学を実学と考えれば、臨床研究さらに登録研究の問題点をしっかり自覚してから、基礎研究することもいいかと思います。 医師を志した以上、「臨床ができないから」とか「患者さんに向き合うのが不向きだから」と基礎研究に挑むのはいかがなものでしょう。 臨床を一通り勉強し、その経験を生かしてさらに専門性を高め、基礎研究に挑む医師としての「志」を確実にしてほしいと思います。
   私は、現在、基礎医学と臨床医学をつなぐトランスレーショナル研究に従事していますが、卒業後は地域医療に9年間従事してきました。 その間に経験した症例を医師国家試験症例と照らし合わせ、医師国家試験対策を医師国家試験を受ける6年生と共に長らく学んできました。まさに「患者さんが教科書」であり、いま医師国家試験対策で学んだ症例に諸君らは間もなく出会うでしょう。
                                                                                                                          小林 英司


「生きた学問へ」 ー論文の書き方編―

2017年1月号  食道パピローマ:「29年経ってもあせない患者さんからの教え」
2017年1月号  腹膜偽粘液腫:「30年以上経っても記録が残る」
2017年1月号  患者さんとその家族と伴に:「末期がんに対するCyclic点滴」
2017年1月号  自分よがりにならないために:「地域における乳がん検診」


「生きた学問へ」 ー研修医時代編―

2017年7月号  「判断(5):熱傷」

2017年6月号  「地域病院で腕を磨く(1):血液透析シャント・腹膜透析シャント」
2017年6月号(2)「地域病院で腕を磨く(2):イレウス」
2017年6月号(3)「地域病院で腕を磨く(3):急性膵炎」

2017年5月号  「信頼(3):肺疾患」
2017年5月号(2)「判断(4):甲状腺疾患」


2016年9月号  「論文(4):胆石症」

2016年8月号  「論文(3):虫垂炎」

2016年6月号  「判断(3):交通外傷」
2016年6月号(1)「論文(2):スキー関連疾患」

2016年4月号 「判断(2):閉錯孔ヘルニア」
2016年4月号(2)「信頼(2):胃アニサキス」
2016年4月号(3)「処置(1):蜂さされ」


2016年3月号    「知識(1):ガラス外傷処置」
2016年3月号(2)「問診(1):食道疾患」
2016年3月号(3)「信頼(1):胃切除の経験」
2016年3月号(4)「論文(1):高熱を主訴とした肝臓腫瘍」
2016年3月号(5)「知識(2):消化管ポリポージス」
2016年3月号(6)「判断(1):大腸イレウス」
2016年3月号(7)「知識(3):バンコマイシン」


バナースペース

小林英司研究室

〒160-8582
東京都新宿区信濃町35
慶應義塾大学医学部
総合医科学研究棟7S4

TEL 03-5315-4090
FAX 03-5315-4089